2012-10-11 少しだけ触れた、カラスはどこへ もしかしてひとりではないのかもしれないと、 もしかして同じ世界の住人は存在するのではないかと、 もしかして目を開いてもいいのではないかと、 突然目の前にあらわれた色に自分を全て乗せようとした。あれから少し経って、 手のひらには何も残らなかった、 目の奥はすっかり乾いたままで、 青色をあきらめた日のことを思い出しただけだった、 遠い遠い、遠い日のことを。